ドアの左開き・右開きの違いは何？選び方のポイントを徹底解説
普段何気なく使っている開き戸に、「押す」「引く」以外の違いがあるのをご存知でしょうか？扉の開く方向をあらわす「左開き」と「右開き」によって使い勝手や動線、家具の配置まで変わってくるため、特に住宅の新築やリフォームを検討している方にとっては大切なポイントです。
今回はドアの左開き・右開きの違いと見分け方をはじめ、選ぶときのポイントやおすすめのケースについて詳しく解説します。
目次
ドアの左開きと右開き｜違いと特徴は？
ドアの開き方の違いと見分け方について見ていきましょう。
左開き・右開きの違い
ドアは扉が開く方向と丁番の位置によって、左開きと右開きにわかれます。
- 正面から見て丁番が「右側」：右開き
- 正面から見て丁番が「左側」：左開き
こちらのイラストのように、丁番が右側についていれば「右開き」、左側についていれば「左開き」となるため、迷ったときはまず丁番の位置を確認しましょう。
開き勝手の見分け方
ドアの外側と内側が明確な玄関ドアと違い、室内ドアはどちら側に立つかによって開き方の認識が変わってしまいます。
- ドアの前に立つ
- ドアノブに手をかけて、手前に引きながら開ける
- ドアを開けたときに、丁番が右側にあれば「右開き」、左側なら「左開き」と見分ける
ドアの開き勝手を口頭で伝えるときは、混乱を防ぐために特に注意して伝えます。室内ドアの開き勝手を見るときは、「ドアを手前に引いて開ける側」から見た状態で判断し、希望と異なる開き方で伝わってしまうことのないように気を付けましょう。
ドアの左開き・右開きで変わる3つのポイント
丁番の取り付け位置によって、ドアの開き勝手が変わるのを理解したところで、開き方の違いで変わる3つのポイントを見ていきましょう。
開閉の動作が変わる
右側のドアノブを手前に引く左開きのドアは、右手よりも左手の方が開けやすく感じられます。一方、右開きのドアは左側のドアノブを手前に引いて開閉するドアです。右手の方が自然な動作になるため、左手よりも開けやすく感じられます。
小さなお子さまや高齢のご家族と同居している方にとって、ドアの開けやすさは大切なポイントです。無理なく開けられるドアを選ぶことで、日常の動作をスムーズにするだけでなく、転倒や指挟みといったリスクの軽減にもつながるでしょう。
動線が変わる
開き戸は、丁番を中心に弧を描いて開閉する仕組みです。そのため丁番がある方向にスイッチやコンセントをつけてしまうと、扉と干渉しやすくなってしまいます。使いやすさを考慮して、スイッチやコンセントは丁番の反対側に配置するのが基本です。
さらに廊下や階段などの限られたスペースでは、扉を開ける方向によって人とぶつかりやすくなります。状況に合わせて開き方を柔軟に変えることで、よりスムーズな動線を叶えられるでしょう。
家具や家電の配置が変わる
開き戸は丁番を中心に、弧を描くように扉を開閉します。開閉する方向にスイッチや家具があると扉とぶつかりやすくなり、使い勝手の悪さを感じやすいです。
特にスペースが限られた部屋では、ドアの開き方によって家具や家電のレイアウトが制限されます。使いたい家具や家電が決まっているときは、ドアの開き勝手を柔軟に変えることでレイアウトも変わり、スペースの無駄が減って壁面の有効活用も叶うでしょう。
ドアの左開き・右開きがおすすめのケース
ドアの左開き・右開きは、それぞれに使い勝手を向上させるおすすめの使い方があります。どちらの開き方を選ぶか迷っている方は、ぜひレイアウトの参考にしてみましょう。
左開きの場合
左開きのドアは、次の2つのケースに適しています。
- 左利きの人が住む場合
- ドアの右側にスイッチや収納棚を配置したい場合
右側のドアノブを手前に引く左開きのドアは、左手の方が自然に開閉しやすく、特に左利きの方は使いやすさを感じるでしょう。この他にも、ドアの右側にスイッチや家具を配置したいときにも最適です。
右開きの場合
右開きのドアの場合は、以下の2つのケースに適しています。
- リビングドアや廊下のドア
- ドアの左側にスイッチや家具を配置したい場合
間取りにもよりますが、リビングドアや廊下のドアなど、来客を迎える可能性のある場所のドアは、右開きのドアが採用されやすくなっています。これは一般的に左利きよりも右利きの人の方が多いため、複数人で使うときは右開きのドアが適していると判断されるためです。
ドアの左側にスイッチや家具を配置したい場合も、扉との干渉を防ぐために右開きのドアがおすすめです。
ドアの左開き・右開きを決めるときの注意点
ドアの開き方を決めるときは、意識しておきたい注意点が2つあります。
- 左開きを選ぶと、違和感を感じることもある
- 家族の利き手や動線にも配慮する
使いはじめてから後悔しないために、選ぶときのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
左開きを選ぶと違和感を感じることもある
ドアの開き勝手は間取りに合わせて選択できますが、右開きに慣れた方が左開きを選ぶと、ドアの使い勝手に違和感を感じることもあるでしょう。
特に右利きの場合、ドアノブを引くときは自然と右手が出やすいです。リビングの入り口のように、使う頻度の高いドアを左開きにするときは、十分に検討してから決めましょう。
家族の利き手や動線にも配慮する
ドアの開き方は、家族の利き手や動線の違いにも配慮して、ストレスの少ないものを選びましょう。特に注意しなくてはならないのが、ドアの左右どちらにもスペースがある場合です。
下の事例のように部屋の隅にドアがあり、左右どちらかに壁が接している場合は、扉の干渉を防ぐため壁の近くに丁番を取り付けます。丁番は反対側にも取り付けられますが、換気などで扉を開け放つと動線を妨げてしまうため、選ばれるケースは少ないです。
部屋の隅にドアを取り付けるときは、壁の位置に合わせて開き方を決め、それ以外の場所は家族の利き手や動線を考慮しながら選ぶとよいでしょう。
ドアの左開き、右開きは変更できる？
左開きのドアを選んだけれど、できれば右開きに変更したい――このようなときは、ドアをリフォームして開き方を変えましょう。
室内ドアのパーツは、大きく分けて扉とドア枠、丁番の3つです。経年使用による歪みなどがなければ、既存のドア枠を残したまま、丁番の向きの変更でドアの左開き・右開きを変えられます。
DIYに慣れている方は、自力で開く方向を変えようと挑戦するかもしれません。しかし丁番を取り外しての調整は難しく、少しでもずれるとがたつきや扉の閉まりにくさにつながります。ドアの開き方を変更したいときは、できるだけ専門の業者へ依頼しましょう。
なお、ドア枠ごと交換する場合、自力での対応は難しいです。無理な交換は怪我や不具合につながるため、必ず専門業者に依頼しましょう。
迷ったら「引き戸」や「折れ戸」も考えよう
ドアの左開き・右開きに迷ったら、思い切って開き方の異なる「引き戸」や「折れ戸」を検討するのもおすすめです。開き戸と比べて少ないスペースで開閉できる引き戸や折れ戸なら、通路幅や開き勝手を気にせずに取り付けられるでしょう。
ただし引き戸の場合は、引き代を確保するために横幅のゆとりが必要です。どうしてもドアの開き方を決められないときは、ドア種類の変更も含めて柔軟に考えてみましょう。
こちらの記事では、ドアの種類について詳しく紹介しています。どのようなドアがあるのか知りたい方は、ぜひ合わせてご覧ください。
＞＞今さら聞けないドアの種類。ドアの種類別特徴や選ぶときの注意点を徹底解説
生活スタイルに合わせた左開きのドアで暮らしをもっと快適に
室内ドアの開き勝手は家具や家電の配置にも関わるため、日常の暮らしやすさに大きく影響します。新築する住まいのドアを選ぶときは、家族の使い方や間取りに合わせて、最適なドアを選びましょう。
大分県宇佐市の杉野製作所では、天然木の質感が魅力の室内ドアを製造しています。長く使い続けるドアだからこそ、質感やデザイン、開き勝手にもこだわってお気に入りの1枚を選びましょう。杉野製作所の木製ドアが気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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